ちゅんだーは地上へ落下中、そして考える。

医学部受験に6年費やしても不合格した人。腐らず、マイペースに生き抜くのみ

浪人しても成績が上がらないのは本当か? 多浪した僕が教えるその事実

はじめに

「浪人しても成績は伸びない」

そのようなことを学校の先生などが言ったのを聞いた事はないだろうか。

僕の経験から言うと、それは半分正しい。そして半分誤りだ。

たしかに、もし浪人すればするほど成績があがるのであれば、僕は今頃、医学部、それも名門大学の医学部に入っているだろう。しかし実際は医学部に合格することすらできなかった。

とは言っても、成績が伸びなかったのかというと、そうではない。

浪人してから、僕はセンター試験で9割を超えることができたし、模擬試験でも偏差値70を越えることもざらにあった。

ではなぜ浪人しても成績が伸びないと言われるのだろうか。その理由を説明してみようと思う。

 まず初めに、浪人に関して、多くの人が持っている勘違いを指摘する。

 

 

1 浪人≠「強くてニューゲーム」

 「強くてニューゲーム」とは一般的に、ゲームでクリアした時の強さを保ったまま、最初からそのゲームを始めることを言う。

かつての僕のように、浪人とはこの「強くてニューゲーム」と同じだと思っている人が多くいるだろう。

知識と能力を保ったまま、また受験を最初から始めることができると。

 

だけど、断言する。

浪人=「強くてニューゲーム」ではない!!!!

 

 2 受験までに必要な学力とは

まず大学を合格するのに必要な学力をイラストにしてみた。

(このイラストでの基礎、標準などは、いわゆる基礎問題、標準問題を解くことのできる学力を意味する)

 

 

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 絵心がなくて申し訳ない・・・

 

イラストのように基礎的な知識を覚え、そして理解しながら、1つ1つ積み上げていき、そこから標準的な内容、そして余裕があるなら発展的な内容へと段階をあげていくのが一般的な勉強だ。

一部の難関大学以外の大学であれば、標準的な問題を解けるようになれば間違いなく合格することができるだろう。

 

3 現役生と浪人生の4月の学力について

さて、ここで4月時点での現役生と浪人生の学力について説明する。

多くの現役生は下のイラストのような学力になると思う

まあ中には化け物みたいな学力を持つ現役生も沢山いるんですけど・・・。

 

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 現役生はこのように基礎学力を1から積み上げて、本番までに標準問題を解けるようになるまで努力するのが一般的な勉強のやり方だ。

一方で浪人生の学力のイラストは下のようになる。

 

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現役生と比べるとある程度の基礎学力があり、一部の分野では標準的な学力までに達しているだろう。

この点でいうと、浪人生は現役生と比べて、すでに知識量の点では有利と言える。

 

4 浪人生が持ってしまう最大の勘違い

しかし、ここで1つ問題がある。それは浪人生の1年間の勉強のやり方だ。

現役生の場合は、さっきのイラストのように下から順番に基礎を学んでいけばよい。

一方、浪人生の場合はどうだろうか。

現役の時よりも、ある程度の知識量も理解度もあるため、結構な数の浪人生がこのように思うのではないだろうか。

 

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この「基礎の穴」を埋める のが浪人生の勉強だと。

 

たしかに、この考えは正しい。大学受験の際までに埋められなかった「基礎の穴」を埋め、そこから「標準の穴」を埋めることが浪人生の目的と言える。

 

 

 

 

・・・だけど、1つだけ疑問がある。

 

 

 

 

ピンポイントで「基礎の穴」を見つけることができるのだろうか??

 

5 穴だけを埋めるのは不可能

僕の経験としてだが、自分の中にあるこの「基礎の穴」のみを勉強するのは、想像以上に難しい。

特に大学受験で英語、数学、理科、国語、社会の全ての科目が必要になる場合、勉強しないといけない量は膨大なものとなる。

そんな中で、自分が覚えていない、理解していない分野をピンポイントで見つけることはとても困難だ。

そして特に問題なのは、自分では完璧だと思っていても、実際には基礎に穴のある分野がいくつか存在することだ。

また日数がたつにつれ、ある分野の基礎についての知識と理解が薄れてしまうという問題もある。

これらの理由から、「穴」だけを埋めるのは不可能と言える。

 

しかし浪人生の中には、この穴だけを正確に埋めようとする人がいる。

 

その結果、勉強しているはずなのに、この「基礎の穴」を全て埋めることができず、まったく成績が伸びないことになる。

 

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以上が「浪人しても成績が伸びない」ことの理由だ。

 

6 浪人生のやるべき勉強とは

では浪人生はどうやってこの「穴」を埋めればよいのだろうか。

答えはとても単純だ。

 

また最初から、全部をやることだ。

 

「穴」を見つけるのはとても難しい。

だったらすでに身に着けている基礎を含めた全部の範囲を、ゼロから勉強し直すしか方法はない。

現役生と同じく、最初から始めなければいけないのだ。

つまり浪人=「強くてニューゲーム」ではない。

浪人=「最初から始める」なのだ。

 

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まとめ

浪人はまた最初からやらないといけないと聞いて、うんざりする人もいると思う。

かつての僕でもうんざりするだろう。

でも、医学部や難関大学を絶対に合格したいのなら避けては通れない道だ。

正直な話、基礎学力に穴があっても合格する人はいる。ただそれは大きな博打に勝利しただけで、再度受験しても受からない可能性は大きい。

だから、少しでも大学合格の可能性を上げるために、全てをやりつくす覚悟で浪人生活を頑張ってもらいたい。