ちゅんだーは地上へ落下中、そして考える。

医学部受験に6年費やしても不合格した人。腐らず、マイペースに生き抜くのみ

夢と現実の間で大号泣する僕  映画感想「ラ・ラ・ランド」

偶然アマゾンプライムにあがっていたのを発見し、今更ながら視聴。

 

 

ミュージカル映画は一度「レ・ミゼラブル」を見た際に、あまりにも退屈だったので、それ以降は積極的に見ようとは思っていなかった。

しかし、ララランドは話題にもなった作品だし、無料で見れるのであれば序盤だけでもと思いみたのだが・・・

 

自分でもドン引きするぐらい、感動のあまり泣いてしまった。

 

 

夢か現実か

この映画のテーマの1つに「夢をかなえるために報われるかわからない努力するか、現実を見て妥協するか」というのがある。

僕にとってこのテーマは自分の過去を思い出してしまうから、心に刺さってしまう。

 

この映画には夢を追いかける2人の主人公がいる。

一人は古き良きジャズを演奏する店を持つことを夢見るセブ。そしてもう一人は女優になるという夢を持ち日々オーディションに挑戦し続けているミア。

2人は夢を叶えるために努力しているのだが、なかなか報われることがない。

だから物語の途中で、セブはお金のために求めていた物とは違う音楽を演奏することを決め、そしてミア女優になることを諦めてしまう。

 

物語の途中、女優になるという夢への自信や期待がすべて打ち砕かれ、夢を諦めると決めた時に言った

 

「傷つきたくないの!!!!」

 

という言葉は、夢に向かって努力しても、多くの挫折を経験した人なら1度は思ったことがあるはず。

 

夢を叶えるために努力する過程ってのは、多くの人が美しいコトのように言うけれど、真剣であればあるほど、とても辛くて苦しい体験になる。

 

僕の場合も挫折の連続だった。それでも何度も頑張って努力したけれども、最後には「傷つくこと」に耐えきれなくなって夢を諦めてしまった。

 

だから彼女の夢と現実との間で押しつぶされる苦しみの中、吐き出したこの言葉にとても共感できたし、彼女の苦しみを思うと、つい泣かずにはいられなかった。

 

現実を知っても

この映画を見て思ったのは、「夢」とは劇薬みたいなものということだ。

夢を叶えるためにする努力は、僕たちを成長させてくれるし、なにより夢を追い求めている期間は、自分の人生を生きているんだという実感がある。

 

しかし、もし夢が叶えられなければ、待っているのは圧倒的な現実だ。

費やした時間やお金を惜しみながら、現実を生きないといけない恐れだってある。

 

だから僕は、夢を叶えるために努力することを美化する風潮に、あまり同意することができない。

 

しかし、だからこそラ・ラ・ランドの主人公の2人が、現実を知って苦しんでなお、夢を追い求める姿に尊いものを感じた。

 

またかつての自分のように、夢に向かって努力してもいいんじゃないか。

そう思えるような、映画だった。本当に見て良かった。