世界一簡単な習慣の作り方。読書感想「小さな習慣」
誰だって毎日の運動、毎日の読書、毎日の勉強は人生を良くすることを知っている。
だから、それらの良いことを習慣にする必要がある。その理屈は分かる
自分も体を鍛えるために筋トレやランニングに今まで挑戦してきた。
しかし、何度やっても、続けることができない・・・
数日間ランニングを続けても、一度でも天気が崩れればそこでランニングを続けることを諦め、そして学校やアルバイトで疲れ果てると、帰宅しても筋トレをする気が起きず、そこで筋トレも諦める。
習慣の力は絶大だと誰もがしっていながら、そこに至るまでが本当に難しい。
毎日やれば習慣になるのかもしれないが、自分たちは毎日同じ状態ではない。
ある時は疲れ果て、ある時はやる気がでず、またある時は時間がない・・・
そんな変化する日々の中、どうしたら毎日同じこと続けることができるのだろうか?
毎日腹筋50回? 毎日3キロ走る? 毎日読書100ページ?
どう考えても不可能だろ!!
しかし、本著「小さな習慣」の著者はこう提案する。
だったら目標をできるだけ小さくしよう!
つまり毎日腹筋50回が無理なら毎日腹筋1回!
え?それでも無理?じゃあ腹筋するために横になるだけでいいよ!
とにかく目標を小さく
本著の言いたいことはとても単純だ。
とにかく、目標を、小さくする
小さな習慣とは、あなたが新たな習慣にしたいと思っている行動を、もっともっと小さな形にしたものです。
毎日100回の腕たせ伏せが目標なら、毎日1回の腕立て伏せをする。
毎日3000ワードの文章を書くのが目標なら、毎日50ワードを書く。
(中略)
小さな習慣は「ばかばかしいほど小さな」ステップから成り立ちます。
どこまで目標を小さくするかというと、本書にもあげられてるように、「鼻に手を触れようと思って触れる」程度の意志力を必要とする程度。
つまり、まったく意志力を使わない程度まで、目標を小さくするのである。
このように目標を小さくするのには、2つの理由がある。
それは小さな目標は、モチベーションに基づかず、必要な意志力が小さいという理由である。
モチベーションはあてにならない
モチベーションは習慣を作るのに絶大な効果を発揮する。
モチベーションを高く保つことが可能なら、意志力が少なくても行動することが可能になるからだ。
しかし著者によると、モチベーションは習慣を作るのに全く信頼できないと説明する。
その理由としてモチベーションの不安定さを指摘する。
モチベーションが信頼できないのは、
それが感情に基づいたものだからです。
世間ではモチベーションを上げるために、多くの人々が様々な方法を試しているが、そもそもモチベーションは感情に基づいているため、コントロールするのは難しいと著者は述べる。
そして習慣を作るには同じ行動を、毎日続ける必要があるが、続けるうちにその行動に対する、モチベーションがどんどん減ってくる。
そのためモチベーションに基づいた習慣作りは途中で終わってしまう可能性が高いのだ。
意志力は有限である
モチベーションが使えないなら、習慣を作るには意志の力を利用するしかない、
しかし意志力にも問題がある。
それは意志力には限りがあるということである。
本著ではそれを自我消耗と呼んでいるが、この自我消耗には主に5つの原因がある。
努力、困難の自覚、否定的な感情、主観的な疲れ、血糖値
つまり、知らないうちに自分たちは1日のうちの限りある意志の力を使っているのだ。
そのため日中に働いて、夜に帰宅したとしたら、習慣を作るための意志力はもう大部分を使いきっている。
そんな少ない意志力でランニングや筋トレを、習慣化してない人がすることはとても難しいように思える。
だから、意志力をほとんど必要としない目標まで、小さくするのだ。
腹筋を1回、読書を2ページなら、どんなに疲れていても可能だろう。
だから目標を小さくすることは、習慣を作る上で絶大な効果を発揮すると説明する。
終わりに
本書は他にも脳科学から見た小さな習慣の有効性や、実践的な使い方などの説明をしている。
もし今までに習慣を作ろうとして、失敗してきた人がいるなら、本著を大きな助けになるでしょう。